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【不動産コラム】隠れた不具合による事故から入居者と資産を守る賃貸経営者が知っておきたい事故予防策

更新日:2021年9月9日



今年4月、東京都八王子市のアパートで起きた「階段崩落事故」は、多くの賃貸経営者や管理会社に衝撃を与えました。原因は施工を担当した則武地所によるずさんな工事と見られており、他物件でも同社の施工不良が疑われていることから、現在も多くの関係者が対応に追われています。


今回のような悪質な施工不良は珍しいとしても、経年劣化する建物に不具合は付きもの。重大事故を防ぐには、点検とメンテナンスを抜かりなく実施していくしかありません。備えあれば憂いなし、今回の事故を教訓に、建物点検時の見るべきポイントと備えを確認しておきましょう。




点検ポイント① お部屋までの「動線」上の共用廊下や階段の劣化


問題のアパートで事故現場となったのは、1階から2階に続く外階段でした。入居者が日常的に行き来するお部屋までの「動線」は、使用頻度の高さゆえに劣化も早く、また事故の発生率も高い場所であることから、点検の際にまず押さえておきたいポイントです。


歩いた際に床材がきしんで建材の一部がパラパラと落ちてきたり、水分を含んだような弾力がある廊下・階段は危険信号。速やかに管理会社・専門業者に点検を依頼しましょう。また、長尺シートの剥離・摩耗などによって躓き・滑りやすくなっている部分にも要注意です。






点検ポイント② 階段・手すり柵などの鉄部の腐食


建物を構成する「鉄部」も大事な点検ポイントです。頑丈な鉄製の建築材であっても、表面の塗装が経年劣化によって剥がれ落ちれば、空気中の酸素や雨水と反応して錆びや腐食が進行します。点検時は塗装の状況はもちろん、手すりがぐらつかないか、格子状の柵の一部が折れていないか、階段の踏み板を支えるアングル材に錆びや穴ができていないかといった点をよく確認しましょう。


また、共用廊下やバルコニーを支える鉄骨の腐食は、大規模な崩落のリスクに直結します。目視で判断しにくい部分のため、心配な点があれば専門家に相談してみましょう。




点検ポイント③ 天井部分からの水漏れ


実は雨の日も建物点検のチャンスです。雨天時は雨水の流れがひと目で分かるため、建物の排水状態も観察しやすく、晴天時には気づきにくい雨漏り箇所の把握も比較的容易です。


重点的に確認しておきたいのが、開放廊下や階段の天井部分です。もし雨漏りが見られたら、屋根や天井、上階外廊下のどこかに穴やすき間ができていることが考えられます。この手の浸水は前項で述べた通り、内部鉄骨の腐食につながり、廊下・天井の崩落を引き起こしかねません。事故が起きる前に対策を講じてください。