住宅業界内で密かに話題となっている「スマートファニチャー」をご存じでしょうか。ファニチャー(furniture)とは日本語で家具のこと。すなわちスマートファニチャーとは、近ごろ目にすることの増えた”スマート家電”と同様、インターネットに接続して便利に使うことのできる“スマート家具”を指す言葉です。

棚やベッドなどの身近な家具がIoT製品に

具体的に“ネット接続された家具”を想像してみましょう。例えば「ラック(棚)+インターネット」の組み合わせ。脚にキャスターがついていて、手でコロコロと動かせるラックやワゴンはありふれた製品ですが、市場には既にこうした家具をスマートフォンで自在に操り、「声をかけるとラックが足元にやってくる」そんな未来的なシーンを実現できる製品も登場しています。

さらには、テーブルやベッドのような大型スマートファニチャーも。最新のスマートベッドは、寝ている人の呼吸や脈拍、いびきに応じて自動的に変形し、より快適な睡眠・起床をサポートする機能を搭載しているのです。

家具の進化で入居者の暮らしも変化

スマートファニチャーは家具の数だけ多様化と利用拡大の可能性を秘めています。重い洗濯物を自動で運んでくれるラックも、睡眠時無呼吸症候群を予防してくれるベッドも、いずれは、私たちの生活に急速に浸透したロボット掃除機のように当たり前の存在となるかもしれません。

そしてそれは、賃貸入居者の生活も変化することを意味します。PC・スマホに加えて、掃除機・冷蔵庫等のスマート家電、さらに棚・ベッド・椅子といったスマートファニチャーが生活必需品となれば、部屋には安定的なインターネット環境はもちろん、ネット接続機器数の余裕や、一定以上の回線速度も求められるようになるでしょう。

ITの進化は目覚ましく、インターネット無料も、もはや当たり前の時代です。最新情報にアンテナを立て、人々の生活の変化に備えましょう。